実はずっと前から背広のズボンが破れていたので買いなおしに行った。
僕はあんまりそういう「ズボンが破れてる」とか気にならないというか、「破れてるなんてストリート感覚的にもヒッピー感覚的にもアリなんじゃね?」とか思っちゃうタイプなんだけど、周囲が「みすぼらしい」と言うので。
そしたら店員さんに「どういうお仕事してるんですか?」と問いかけられて、「(まぁ、議員って、特別非常勤公務員だもんな。公務員でいいか)公務員ですね」と答えたわけ。
すると、「へぇ、官公庁ですか」って答えが返ってくるわけだよ。
でも俺は、「(え? 観光庁? そんな庁あったっけ? ってか公務員って答えただけでなんで観光担当だと断定されるわけ?)」と思っちゃったわけ。
「……いや、議員ですけど。別にふるさと物産とか、日本に外国人が来るようにとか腐心してるわけじゃないです」と言いなおしたんだけどね。
これってとんでもねー俺の勘違いだ。
俺はアホちゃうか。
※
なんかふと、ドラゴンアッシュが聞きたくなって、TUTAYAで借りてきたんだけど、いま聞くと、そうとうしょぼいね。
「え? こんなに下手だっけ?」と思わず部屋で一人ごと言っちゃった。
まぁドラゴンアッシュって別にヒップホップバンドではないんだけど、俺が中学生の頃って、ちょうどグレートフルディズとアイ・ラブ・ヒップホップが超流行したころで、学校に朝行ったら、なんかクラスががやがやしてる、「おぃ、昨日のラジオで、あのラップ聴いたか?」みたいな話でもちきりになってるって状態を体験したんだよね。
ディヴィッド・ボウイの「スターマン」っていう70年代のヒット曲に、まさにそういう「朝、学校に行ったら、クラス中が昨日のラジオで流れたロックンロールに騒然としてる」みたいな状況が描かれてるんだけど、俺もそういう感じを受け取ったわけ。
俺って子供のころからずっと、ジャズを聴いてたりして、流行から離れた生き方をしてたから、そういう風な「クラス中がノッってる」みたいな共有体験ってすっごい少ないわけ、。
だから、ドラゴンアッシュのヒットだけは、妙に心に残ってるんだよね。
音楽に関してはほとんど唯一の、クラスメイトと一緒に聴いた覚えがある体験というか。
で、記憶の中で美化されてたんだけどよ。
こうやって聞き直してみたら、マジでしょぼいな。
佐野元春が昔やってたラップもどきのほうがマシかもしれん。
特に俺の場合、高校生活後半ぐらいから、ビートニック的なものに興味を持って、ジャズ+ポエトリーリーディング(ラップの原型みたいなもの)にどっぷりとつかっちゃったからだろうな。
つたないドラゴンアッシュの日本語ラップに「超幼稚くせー」とかいま思っちまった。
MUROとか聞き直したらもうちょっとマシな感じなのかな?
これじゃ、マーク・マーフィーのBOP FOR KEROUACのほうがよっぽどマシだぜ。
それにしても、RAHのツィスティンなんてマジでクールだった。
ジョニ・ミッチェルも歌いなおしてるけど、「俺はいま話をしてるところだ、邪魔しないでくれ」みたいなクレイジーさがあったよ。
と、つらつらとよくわかんないこと書くと、ケルアックっぽいだろう?
意味なんて分からなくていいんだ。
流れるように読んでくれ。
俺も君も、道の途中(On The Road)なんだ。