はっとり浩之オフィシャルブログ

2011年4月11日

君は、荒川洋治を読んだか?

カテゴリー: 未分類 — hattori @ 1:23 AM

最近ずっと、トイレに荒川洋治の詩集を置いている。

一日一回は読むことになる。

読むごとにぞくぞくとさせられる。

荒川はずっと、ラディカルだった。

現代詩というものと闘ってきた(そしてその結果、現代詩そのものになってしまった)。

言葉の齟齬・行間の沈黙・行間内の「移動」を、徹底的に研磨してきた。

読んでいると本当に、震え上がってしまう。

現代詩というものが昔、あったのだ。

それが今、本当に廃れてしまった。

そのことが悲しい。

君は、高橋源一郎の「さようならギャングたち」や「ジョン・レノンVS火星人」を読んで、詩だと思うか?

それとも、小説だと思うのか?

僕は、一時期シナリオライターをやっていたし、大学院で美術研究だってやった。

その頃、政治やコミュニティと、文化の密接な関係を感じた。

言葉は、政治なのだ。

政治そのものなのだ。

言葉が、今、簡単になってしまった。

政治も、流行ものになってしまった。

そのことが悲しい。

君は、荒川洋治を読んだか?

言葉が、薄暗闇の中にいたころの、真摯な言葉を、聞いたか?

コメントはまだありません

コメントはまだありません。

このコメント欄の RSS フィード

コメントフォームは現在閉鎖中です。

Powered by WordPress