はっとり浩之オフィシャルブログ

2011年2月3日

反骨ってわかるかい?

カテゴリー: 未分類 — hattori @ 12:39 AM

先日、最近の世の中は、政治家もタレントもみんな口先だけになったって書いたけど、そのことをもっと書きたい。

声を大にして言いたい。

なぜ、この世の中はこんなにも、イメージングだけの世の中になってしまったのか。

みんなで雪崩を打って強いもの、大きいものの方にまかれようとする世の中になってしまったのか。

嘆かわしい。

依然、僕はこのブログで、「戦争が起こりそうなときにやれ!やれ!と煽る人は腰抜けだ。本当に勇気のある人間は、みんながやれ!と言っているときに反戦を唱えられる人間だ」と書いた。

でも、そんな単純な事実すら、理解できない人が今は増えている。

僕は昔から、メインストリームというものには絶対に屈しないでやっていこう、と心に決めている。

なぜなら、僕には根性と勇気があるからだ。

弱い人間ほど、流行や人気のある方向にすぐに組しようとする。

いじめられないですむからだ。

僕は、声を大にして言わないし、いじめられたって、さげすまれたって耐えられる覚悟と勇気があるから、中間地点からずれることができる。

先日、某雑誌が山本耀司の特集をやっていたけれど、その中で松岡がとても胸に響くことを書いていた。

「俺たちの時代は、メインストリームから外れて反骨してるのを理解できる人がいた。でも今は、口に出さないと理解してもらえない」

まったく、僕も同じように思う。

僕は常に、自分なりの考えぬいた哲学で動いている。

「それをやっちゃぁおしまいよ」という部分にだけは、乗っからないようにしている。

それは、大変に我慢強い行為だ。

でも最近は、誰もが、そんな地味な我慢強さを見抜けない。

口に出して大きなことを言う人のほうしか見ない。

審美眼が鈍っているのだ。

あるいは、忙しすぎて、よく見える部分しか見ないのだ。

世の中が、そうなってきたら、おしまいである。

世の中みんなぼけてきて、日の丸が楕円形になっている。

楕円形の日の丸の下で、そのことにも気がついていない輩どもが、大声で偉そうにアジってる。

あぁ、そんなことだろうと思ったよ。

そうさ、そんなもんなんだ。

でもね。

世の中がそうなっちゃうと、今度は政治家どもも、目立とう目立とうしちゃうんだよ。

回転木馬のデッドヒート状態になっちゃうんだよ。

エントロピーが増大して収拾つかなくなって、ヒートデス状態になっちゃうんだよ。

みんな、今からでも遅くない。

不毛な合戦なんて、無視しちまえ。

そういう馬鹿なことに加担しなけりゃいいんだ。

そしてゆっくりと、ピンチョンでも読め。

関西フォークでも聴いてろ。

いいかい?

反骨ってのは、ただたんに大声で反発するって意味じゃないんだぜ。

それは、目の前に出された餌に食いつかない我慢のことを言うんだぜ。

自分の利益を放棄する男らしさのことを言うんだぜ。

自分を苦しめることのできる男らしさのことを言うんだぜ。

追記。

トマス・ピンチョンってのはアメリカの作家だよ。

エントロピー理論とかヒートデス状態とかを題材にした人文科学的文学を書いたんだね。

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