都の、漫画に対する規制の条例が可決の見通しらしい。
前の条例から修正はされたが、明らかに表現の自由に対する冒涜であり、漫画というメディアに対する敬意に欠ける行為である。
前回は反対に回った民主党が、今回は、賛成の方向に向かっているという。
民主党は一体何をやっているのか!
私は、断固抗議する!
場合によっては、徹底抗戦も辞さない。
というのも、私は、みなさんご存じのとおり、かつてはシナリオライターをやっていた。
それゆえに、言葉や絵画を規制する行為には、激しい激しい怒りを覚えるのである。
ライター時代、アニメ関係やゲーム関係の知人もたくさんいた。
彼らがいかに純粋で、また、苦労をして作品を制作しているか、よく知っている。
それを十ぱひとからげに「けしからん!」と叱りつける政治家の態度は、情けないのもほどがあると感じる。
美しいもの、毒のないものだけを並べた世界が、本当に美しいのだろうか?
私には甚だ疑問である。
美しいもの、問題のないものだけを並べた世界なんて、実は一番いびつなんじゃないのか。
完全に美しいものなんてない。
美しいものを後ろから見ると、ひどく汚かったりするんだ。
それを包括的に、抱きしめてきたのが、人間なんだ、生物なんだ!
何なんだ、このファナティックで独善的な世の中は!
ある種の表現だけを政治家が恣意的に規制して、それで世の中が綺麗になると思ったら、それはとんだ勘違いだ。
きっと世の中は、今よりももっと不自然な、汚いものになっていく。
私は何も、エロやグロが素晴らしいと言っているのではない。
そうではなく、そういうものを意図的に遠ざけた社会は、必ず、生物としての均衡を損なった社会になる、と予言しているのだ。
そしてそれを、憂いているのだ。