はっとり浩之オフィシャルブログ

2010年12月9日

僕の好きな反戦

カテゴリー: 未分類 — hattori @ 7:33 PM

結局、ボブ・ディランのモノ・ボックスを買ってしまった。

どのアルバムも、これまでに、輸入盤だのレコードだの、何種類かずつ持っているのだが、こうやってボックスで手にすると、それぞれの作品について、思い出がよみがえってくる。

大学生の頃、ブロンド・オン・ブロンドは僕の心の支えの一つだった。

いま、改めて聞くと、演奏が荒いといわれている「アナザー・サイド・オブ・ボブ・ディラン」が、実にしみじみと良い。

音質がいいじゃないか。

ディランの、あの、自由で孤独な雰囲気が、寂しげに羽根をはやしている。

初期のいくつかの、プロテスト的(?)な歌を聴くと、今更改めて、胸が熱くなった。

今はもう、「明日無き世界」を大手を振って共感する時代ではないが、答えがない「風に吹かれて」は、逆に、ぐっと胸に沁みこんでくる。

戦争するよりも、しないほうがいい、戦争しそうなときに、しないでおこうよと言えるほうがずっと偉い、ってのは、ぼくの変わらぬ思いだ。

戦争が起りそうな時、「やめとこうよ」と言うと、「この腰抜け」といわれることがある。

それは、とんだ勘違いである。

なぜなら、雰囲気に逆らって、反戦を口に出すことのほうが、よっぽど勇気がいるからに決まっているからだ。

雰囲気にのみこまれて(便乗して)、やっちまえ、やっちまえという人のほうが、よっぽど小心者の腰抜けである。

今の社会は、そんな単純なことすら、わからぬようになっている人々がいる。

そのことこそが、明日無き世界を作っちまう。

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