暴力装置って、フーコーあたりが元ネタか?と思ってたら、マックス・ウェーバーだったみたいだ。
サンケー新聞に書いてあった(喫茶店で読んだ)。
それにしても、その記事の論調の倒錯ぶりにちょっと笑ってしまった。
まず「暴力装置って表現はサヨク的用語だからけしからん」的な主張が読み取れる部分。
今の時代もう単純にウヨクサヨク分けられないのでは?と思う。
一人の人間が抱える思想は、各論ごとに相当複雑であり、「この用語を使用したから、こいつは右だ、左だ」という槍玉の挙げ方は、正直、相当にナンセンスだ。
『単語の選び方』で思想が分別できたら誰も苦労しない。
人間の思想って、そんなに単純じゃない。
さらに、それだけ「サヨク的言葉遣いはけしからん」と主張しておいて、その記事自身が、最終的には、「暴力装置という言い方は差別的だからやめましょう」的な部分に落ち着いているように見えることにも、大いに疑問を感じる。
それはちょっと、記事内にブレというか、ねじれがあるんじゃないだろうか。
「差別はやめましょう」は、どちらかといえば(彼らが攻撃しているはずの)『左』的な言語タームだ。
この新聞は、先ほど「暴力装置という言葉はサヨク的用語だから不適切」と主張しながら、その実、自分たち自身が、「(自衛隊)差別はやめましょう」という、(ある意味)きわめてサヨク的な言語の使用法をしているわけだ。
はっきりと書いておくけど、僕は、自衛隊の方々には敬意を払うべきだと考えている。
そのことについては、何も疑問を持たないし、大いに主張すればよいと思う。
さらには、別段、サヨク的言語を擁護するわけでもない。
ただ、この新聞記事の論調は、正直、やや稚拙だと思い、そのことが、気になって仕方がないのだ。
攻撃すべき論点を自分たちが実は使用しているというのは、倒錯以外の何ものでもない。
別にサンケーそのものを否定するわけじゃないけど、今回の記事については、そのような倒錯を抱えながら、大手を振って主張をするというのは、やや恥ずかしいやり方だと思う。
ものすごく気になった。
※
ニッケーの社説は、今回の流出事件について、ほとんど僕の感じていることと同じ主張だと思いました。
※
アサヒとヨミウリは、今回は特になにも感じる部分無し。
※
マイニチは読んでる暇なかった。