はっとり浩之オフィシャルブログ

2010年8月2日

青春はおいらの好きにやらせて(株暮らしのアリエッティ)

カテゴリー: 未分類 — hattori @ 11:43 PM

株をやったことがない服部です。

先日、大学院のゼミの同期がアリエッティを見てきたといっていて、俄然見る気力がわいてきたので、見てきたよ!

で、感想。

○音響効果がすごく良かった。

小人が聴く音であることを意識して、生活音が大きく設定されてるんだね。凝ってる。でもこう、巨大に見える部屋と大きな生活音ってのを同期化させて見せられると、まるで現代アートの映像作品みたいだね。

○退屈はしなかった。

100分ぐらいのわりには、結構短く感じられた。退屈はしなかったな。

○ストーリーが陳腐。

演出も、台詞回しも良いんだけど、起承転結がありきたりすぎるな、と。ここが最大のネック。

ってな感じかな。アニメ作品って、大体物語に退屈しちゃうんだよね。もうちょっとこう、複雑にならないの?と思ってしまう。ジブリって、子供の頃に、『トトロ』とか『魔女の宅急便』とか『耳を澄ませば』とかを見て、ストーリー的にも結構複雑なイメージがあったんだけど、もののけ姫以降、どんどん陳腐になって行っているような気がする。どうしたんだろう。俺が大人になったのか、向こうが単純になったのか。高校生以降になってみたアニメ作品(そんなに数見てないけど)で、ストーリー的に退屈しなかったのって、押井守の『イノセント』と『パトレイバー』ぐらいだな。どっちも、すっごく偶発的に友達に誘われて見に行ったから、記憶に良く残っているんだよね。ってそれじゃ、記憶に深い理由は、それに付随する出来事による付加価値込みなのか。そうかもしれん。あ、いや、違うか、もののけ姫だって、友達に急に誘われて見に行ったんだけど、「あんなアニメつまらん!」ってはっきり言えるもん。

ところで、最近よく、海外で日本の漫画作品が映画化されると、文句言う人いるじゃない。「勝手に舞台をアメリカにするな!」みたいな。僕は別にそのことに対してどうとも思ってこなかったんだけどさ、アリエッティを見てるとさ、「あれ、よく考えたら、これって、原作海外じゃん。しかも舞台を日本に置き換えてるじゃん。日本人だって、同じことしてるじゃん」って思ったな。

やっぱり向こうの人は向こうの人で、「おいおい、うちの国の作品を借りといて、勝手に舞台を日本に変えるなよ」とか思ってるのかね。(笑)

いや、アリエッティの原作なんて、読んだこともないんだけどさ、俺はサ。

ちなみに僕って、昔は、アニメの、人物の絵はどうでもよくて、風景(背景)で好きか嫌いかを結構判断していたんだよね。

人物が動いてるバックの風景が、自分の中にじわっとくるかどうかが、好きか嫌いかの分かれ目で、それも、その好き嫌いって、共感というか、郷愁を呼ぶかどうかっていう比率が高かったんだ。

だから例えば、『ドラゴンボール』なんて、ちっとも好きじゃなかったわけ。

だってナメック星の風景なんて、ちっとも共感も郷愁も呼ばないモン。

「なんやコレ、殺風景やなー」と思ってみていた。

トトロなんて、「あ、いい風景だなー。こんなところに行ってみたいなぁ(だから好きだなー)」とか思ってみてた。

じゃりんこチエとかガンバの冒険(の第一話の湾岸の倉庫)とかは、背景(風景)が好きだったな。

宮崎駿のルパンの映画も、オープニングの車でドライブする光景(カーチェイスのところじゃないよ。ゆっくりドライブする、歌の流れる場面だよ)がすごく好きだったんだね。

俺もこんな旅してみてーっとか、あぁこんな風景あるなぁ、なんだか懐かしいなぁとか思ってたんだね。

で、そういうことを考えるとふと、ロラン・バルトが、『明るい部屋』で、たぶん「感動は、記憶の掘り起しかもしれない」とかなんとかちろっと書いてたのを思い出す。

実際どうなんでしょうね、ロランさん。

コメントはまだありません

コメントはまだありません。

このコメント欄の RSS フィード

コメントフォームは現在閉鎖中です。

Powered by WordPress