はっとり浩之オフィシャルブログ

2013年6月3日

どんな物語にも、そのパロディがある

カテゴリー: 未分類 — hattori @ 1:15 AM

レナード・コーエンの「一人、部屋にいて」を聴いている。
何度聴いても飽きない名作。「電線の小鳥」が名曲として有名。自由になるとはどういうことか、その代償と皮肉とを歌っている。自由とは、簡単な物事ではない。「電線の上の危うい小鳥のように、深夜の聖歌隊の中の一人の酔っぱらいのように、そんな方法で俺は自由になろうとした」。馬鹿だ。そういう勘違いと挫折を経て、人は世界を知っていく。クソガキではなくなっていく。

江戸川乱歩の朗読会に参加させていただいた。
僕の家が、江戸川乱歩の一時期の住まいに近いので、縁があった。
江戸川乱歩については、少し前の議会で、「説明の看板を市内に立ててほしい」と守口市に要望したが、実現されていない。
何故だろう。
そんなに予算がかかることでもないはずだ。
街への愛着や誇りを養うためにも、絶好の材料だと思うのだが。
僕が若いころ、就職した製作会社の同期のプログラマーが、江戸川乱歩のマニアックなファンで、社員寮で随分と江戸川乱歩についての話を聞かされた(二年ぐらい前、彼はアシスタントディレクターになったが、そのあととんと噂は聞かない。どうしているのか)。
彼は、僕の実家が、「人間椅子」を書いた場所のすぐそばだと聞いたら、すごく羨ましがっていた。
好きな人は、それぐらいうらやましがることなのだ。

江戸川乱歩の会のあと、母校関西大学の北河内連合の会合に顔を出す。
本来顔を出す予定だったわけではなく、代打のようなものである。
各支部から最低一人は参加しなければならないらしく、守口支部で行ける人がいないので、急きょ参加することになったのだ。
しかし、いろんな先輩方の話が聞けて、勉強になった。
ありがたいことである。
それにしても、一つだけ気になったことがある。
会合場所が京阪ホテル京橋で、部屋代を一人6000円も払わねばならなかったことだ。
これは、ちょっとした会議のために使う費用としては、バブリーすぎるのではないだろうか?
「ん? なにそれ。その6000円を全員で割るんだよね?」
と思わず聞き返しそうになった。
ひとり6000円?
2時間程度の会議で?
600円の間違いじゃなくて?

もちろん、母校のためにお金を出すのが惜しいと言ってるのではないし、今回は急きょ代役的な形で参加することになっただけなので、この費用自体、返してもらえる。
そのことを言っているのではなく、2時間ぐらいの会合のために、高価なホテルの会議室を貸し切るという感覚に対して、疑問を感じたのだ。
ホテルの会議室というものの値段の法外な高さにも、疑問符を感じる。
だってただの部屋だぜ?
何故ホテルになるとこんな値段になるんだ?
僕は昔から、ホテルで会合するということの意味がよく分からない。
そもそも、ホテル的なものがあまり好きじゃないのかもしれない。
泊まるのも、ホテルよりも、民宿とか保養センターのようなもののほうが好きだ。
畳と布団があれば、隣との間の壁が薄くても、障子に鍵がかからなくても気にしない。
会合するだけなら、公民館とか居酒屋とか喫茶店とかマクドとかでいいのでは?と思ってしまう(実際、参加者の中にはそういっていた人が結構いた)。

ホテルでの会合が終わった後、居酒屋で懇親会があるということで、こちらにも参加しました。
こちらは、3000円程度の普通の居酒屋だったので安心。
いろいろと勉強させてもらったし、飲んだので、この居酒屋代は、僕が自分で払うことにしました。

江戸川乱歩の会合の時に、ちょっと、推理ものについて人と話す機会があった。
いわゆる、ミステリーとかサスペンスとか、そういうものには、いくつかの種類がある。
いわゆる、パズルゲームのような本格推理もの。
これは、トリック(ハウダニット←どういうふうにやったか)とか、フーダニット(誰がやったか)とかが重要になる。
僕はあまり、こういうのには興味がない。
頭が悪いからかも。
それ以外には、いわゆる、サスペンスもの。
チャンドラーもグレアム・グリーンもそうだと思うけど、要するに、事件があって、巻き込まれて逃げたりしているうちになんとなく犯人がわかってくるような系統。
トリックの云々は結構どうでもいい。
主人公が天才的な探偵である必要もない。
人間の運命とか、偶然とかが重要になってくる。
僕は昔から、こういうほうが好き。
頭が悪いからだろう。
というか、天才的探偵の存在が、僕には許容できない。
そんなに頭のいい奴はいらない、と思ってしまう。

余談。日本のミステリーではおなじみの「日常の謎」もの(北村薫とか米沢穂信とかが今でもメジャーか?)。
これって日本独自のものなのか?
海外由来なの?
知ってる人がいたらおしえて。

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