はっとり浩之オフィシャルブログ

2013年4月9日

頭の中の荒れ模様をどうにかしてくれ

カテゴリー: 未分類 — hattori @ 1:25 PM

去年発売された、ドナルド・フェイゲンの新作「サンケン・コンドス」が素晴らしい。発売されてすぐに買ったけど、聞き続けている。今回はなかなかにロック寄りというか、血が騒ぐような素晴らしいサウンドだ。僕は高校生ぐらいのころにスティーリー・ダンの「AJA」を聴いて「ディーコン・ブルース」に打ちのめされたんだ。「丘に登って 勝手気ままにサックスを吹いてみたい」という自由への希求の歌詞に深く感銘を受けたんだ。フェイゲンのソロの「ナイトフライ」も気が狂うぐらいよく聞いた。「キューバの風を送ってくれよ、グレッチェン」とか「ベルゾーニ山のふもとの孤独な放送局」とか「ずっと昔、この私の心にも炎がともっていたころがあったんですよ」とか、歌詞を今でも覚えてるぐらいに好きだ。アホな話だが、ネット上のHNをフェイゲンにしてたぐらいだもんなぁ。

今回の、「サンケン・コンドス」の中でも、「ウェザー・イン・マイ・ヘッド」という曲のギターの音が素晴らしすぎる。多弁ではないが、「そんな風に鳴り響くのか?」と言いたくなるような、創造的なフレーズをはじき出してくる。わりと、曲調はファンクっぽいけどジョン・リー・フッカーみたいなブルースっぽい音に聞こえるところがすごくいい。この曲、歌詞も、ある意味ではすごく昔のブルースっぽいミザリーな感じだ。中年男の、どうしようもない恋愛脳が描かれている。

おぃ、ゴア副大統領が言ったみたいによぉ
天気の荒れ模様がやばいんだよ
俺の頭ん中の
空模様のことよ
えらいことになっちまってる
どうにかしてくれよ

巧い、素晴らしい歌詞だ。こういう歌がまさに聞きたい。

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