はっとり浩之オフィシャルブログ

2012年11月28日

誰ぞこの子に、愛の手を

カテゴリー: 未分類 — hattori @ 3:18 AM

雑記。

若松監督、死んだね。
60年代の作品の雰囲気、好きだったんだけどね。

高田渡のベスト盤が発売。
みんな、買うべし。
高田渡の声には、なんというか、「オッとどっこい、そうは問屋がおろさねぇぜ」と言わんばかりの、反骨精神がある。
高田渡の歌声を聞いたら、最近のテレビ番組や政治家の声なんか、雑音にしか聞こえなくなるだろう。
最近のテレビやテレビで人気の政治家の声は総じて、「反骨っぽいことを言って人気をとる」というしたたかな演出に満ちている。
でも、高田渡を知っている人たちは、そんな演技に騙されはしない。
高田渡が死んでしまったことは、日本の国の精神史の衰退の一歩ですらある。

ちなみに、僕は京都によくいくけど、明らかに高田渡の、京都を舞台にした名曲、「コーヒーブルース」を若いころに聴いた影響が大きい。
もちろん、京阪沿線に子供のころから住んでいて、高校時代につるんでいた連中の大半が同志社に行ったから、そういう意味でも親しみは深いけど、高田渡の、「イノダに行かなくちゃ」と歌うコーヒー・ブルースにあこがれたのが原点である。
決定打である。
西洋人が、「洋服」という文化を持って、東洋をある意味では権勢してしまったように、文化は、ある文化圏にとって、最高の武器になる(今、和服の素晴らしさを、意図的に忘れさせられてしまった人が多すぎる)。
文化は、武器である。
文化を馬鹿にした世の中に、未来はないと僕は断言する。

中沢新一の「大阪アースダイバー」が、けっこう面白い。
大阪人・今の大阪にしっくりこない人は読むべし。
学術的な本ではないけどね。
実は僕は、「うさんくせぇなぁ」と思いつつも、レヴィ・ストロースを適応したような神話学の本も、東京アースダイバーも、面白く読んでいた。
今回は、住み慣れた大阪編ということで、「なるほどねぇ、そんな視点があるのか」と、いろいろと思わせられる部分がたくさんあった。
北河内のディープさも再認識できた。
大阪は、このところずっと自信や特色を忘れ去っていて、「何でもいいから、もう一度大阪を再浮上させたい」という、わらにもすがる雰囲気だったと思う。
でも、そんなこと、心配する必要はない。
心配しなくても、大阪は、京都に負けないぐらい、歴史と文化のしみ込んだ町なのだ。
私たちは、忘れていたことを思い出し、もう一度、かつての良さを再構築すればいいだけなのだ。
その手がかりとしても、「大阪アースダイバー」は、読む価値が一定価値はある。

岡林信康「金色のライオン」。
素晴らしすぎる。
岡林は、初期の3作(「私を断罪せよ」「見る前に跳べ」「おいらいち抜けた」)がつとに有名だが、この5作目が最高。
なかなか売ってなくて、神戸でやっと見つけた(え? AMAZONで買えよって? バッカ、俺はよぉ、足で探すタイプなんだよ、古い人間なのよ)。
アルバムすべて名曲だが、「ユダヤの盗賊バラバ」と「黒いカモシカ」が最高レベル。
このリズム感と言葉遣い、聞くべし。
なんちゅうても、岡林さんは、近江八幡生まれで同志社卒。
わいら関西人は、もっと聞くべきや。

余談だが、一年ほど前法務大臣だった小川大臣は、もと岡林バンドのドラマー(意外に知られていない事実)。

久保田誠の「昭和元禄ホゲホゲ節」を最近聞いた。
雷に打たれるばかりの衝撃を受けた。
すごい!
1960年代後半の録音だと思うが、現代人が聞いてもマッチする、というか、この人を食った感じ、現代人が忘れてしまった、しかし必要とするべき感覚だ!
なかなか手に入りにくい音源だとは思うが(私はurcの編集盤でget)、you tubeを利用するなど、是非とも聞くべし。

友人に、転職者が多い。
転職そのものは否定しないが、そのたびごとに給料や条件が下がっていくような世の中には、歯止めをかけたい。
このことを、しばらく、俺のテーマにしたい。
生きやすい世の中にしたいぜ。

くるりのライブに行ってきた。
新曲で、「京都=大阪=神戸」と歌う部分がある。
これは巧い。
東西のラインがしたたかに生きている関西地区は、関東に比べて、強烈な魅力を持っている(東西アクセスの良い守口は、恵まれた場所だ)。
ちなみに、ライブそのものは、数日前にドナルド・フェイゲンのライブに行ってきた直後に聴いたので、演奏能力の差をどうしても感じてしまった。
これはまぁ、仕方がない。

適菜収「日本を駄目にしたB層の研究」も面白い。
ちょっと行き過ぎた主張だけど、読み物としては面白い。
学生時代、小泉内閣のメディア対策の研究で論文を書いた私には、「まぁ、そうだよなぁ」とうなづきたくなる内容。
読むべし。

今更ながら、サニーディサービスの「東京」を聞いた。
たしかに、はっぴぃえんどっぽいね。
というか、90年代半ばの日本って、悪くないね。
サニーディサービスは、僕が中学生のころ、友人が大ファンで、何度も薦められた。
「いつかちゃんと聴こう」と思いながら、15年ほど経ってしまった。
その間に、彼らは解散し、曽我部恵一は鈴木慶一のプロデュースをして(これは僕はリアルタイムで聞いた)、また再結成してアルバムを一枚出して(当時、三宮のHMVで買った)、そして豊中の野音の春一番コンサートに出演した(僕らは、友部正人目当てで聞きに行って、偶然遭遇した)。
こういう紆余曲折を経て、やっと「東京」を聞いたのだ。
変な気分だ。

松任谷由美がプロコルハルムと共演するらしいね。

大江健三郎、「日常生活の冒険」を、仕事の休み時間に読んでいる。
なかなか面白い。
昔の健ちゃんは、こんなにもタフでワイルドで多分に感傷的な小説を書いていたのだ。

今更ながら。
スコット・ウォーカーにはまる。
ジェイムス・テイラーの良さがわかってくる。
テンダー・リーフ(ハワイのバンド)に衝撃を受ける。
スティーリー・ダンを聞き直す。
ポコの良さを理解する。

押切蓮介の「ピコピコ少年」という漫画が結構面白い。
ゲーマー少年の自伝みたいなマンガだが、幼少期にPCエンジンにはまっていて、そのあとセガ・サターンに移行するあたり、他人とは思えない。(笑)
読むべし。

しかし、漫画は僕は、つげ義春至上主義である。
つげさんの、旅シリーズみたいなマンガ、もう誰も描いてはくれんのかなぁ……。

守口市南画美術館で、海洋堂展覧会やってます。
皆さん、是非。
僕は、いろいろとお店を回ってポスターを張っていただけないか頼んでみました。
結果、数件、快く貼ってくださいました。
心から感謝いたします。

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