先日、「次回は議会について」と書きましたが、先に調べものがあったのでそちらを報告します。
ほかにも一つ、書きたいテーマがあるので、議会報告はその次になると思います。
※
今日は、幼保一体化についてちょっと書きます。
この問題は、幼稚園経営や保育士の経験がある、津島議員や杉本議員ならもっと詳しいかもしれません。
僕が拙い知識で書きますので、間違いがあればご指摘ください。
※
幼保一体化という動きがあります。
以前は幼保一元化と呼ばれていたのですが、要するに、幼稚園と保育園の機能を一つにすり合わせたいという政策のようです。
1996年ごろからちららと話題になりつつあったようですが、政府がきっちりとした制度化をしているわけではなく、「そういう動きがあるぞ」という、実態の不明確なものです。
知り合いの教師の方から、この件に関して「制度が不透明でよくわからない。調べてほしい」と言われて、教育委員会に問い合わせ、そのあと、近くの幼稚園に出向いて聞き込みのようなことをやってみました。
週明けの月曜日には、保育の方にも聞いてみるつもりです。
※
すると、
・待機児童の解消が目的背景である
・ただし、市によって待機児童の数は違いがあるので、あらゆる都市で幼保一体化を実現すればいいというものでもない
・国自体、まだ正式な制度として具体案を出しているとは言えず、実態が見えない
といったようなことが、おぼろげに見えてきました。
※
教育委員会の方の情報によると、守口市の待機児童の数は深刻なレベルではないようです。
とすると、幼稚園と保育園を一体化するというのは、どういう意味合いを持つのでしょうか。
僕は最初、この話を聞いたとき、
・幼稚園は教育を特色として経営しているので、一律に規定が画一化されると特色が消えてしまわないか
・親御さんの仕事時間の都合もあって、保育園と幼稚園では、保護者会の時間にも違いがある場合がある。画一化されたら、親の仕事状況次第で保護者会の時間に支障が出てこないか
・これは、個人商店をすべて国営化しろというようなもので、無理があるのではないのか
と言った疑問を感じていました。
※
しかし、実際に近所の幼稚園の校長先生に私見をうかがうと、また違った視点が見えてきました。
それは、幼稚園と保育園の指導要綱を併せ読めば、わかりやすいものでした。
・それぞれの要綱において、幼稚園においては、保育園的機能も持つことが推奨されつつあり、また逆に、保育園においては、幼稚園的機能を持つことが推奨されつつある
・これはつまり、幼稚園と保育園の教育内容のすり合わせである
・一般的に、幼稚園や保育園ごとに教育内容が違っていると、子供たちが小学生になった時に、個人ごとの教育レベルの違いが出てしまい、「どのレベルから授業を始めるか」の調整が難しくなる
・それを解消するためにも、幼稚園と保育園の間の教育内容の差は無い方が望ましい
※
そういうことを考えると、
・「どの幼稚園も保育園も画一的な基準に絶対しろ」というような強制力を持つことは望ましくない(学校ごとの特色をかき消してしまうので)
・しかし、各幼稚園・保育園間で教育内容の情報交換・すり合わせはある方が好ましい
と僕は感じます。
※
いずれにせよ、いまだ、はっきりとした指針が決まっている制度ではないようで、この問題に関しては、今後の国の動向を見守ることになりそうだ。
ただし、国がはっきりとした内容を提示した時には早急に、混乱を避けるためにも、行政が説明窓口を設置する必要はあるだろう。
※
こういった議論が頻繁になることによって、これまではやや薄かった、各学校機関間の合同での会合も増えているという噂も耳にした。
個人的には、幼稚園・保育園・小学校の各代表が、年何度か集まって、それぞれの教育状況を提示しあい、相談しあう場が、きっちりと規定されてもうけられている状態が維持されるのが、今後の教育の発展のためにも望ましいと思う。
似た業務を担う、違う機関間での意見交換というのは、重要かつ有意義だからである。